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鳥の詩 転調 折戸伸治

神曲と名高い、鳥の詩の分析です。
この曲には転調の妙技が詰まっているので、それを見ていきましょう。

始まりはニ長調です。
トニックではなく、サブドミナントから始まっていますが、これはポップスではよく目にするものです。
IV-V-VIという進行を何度も繰り返し、なんと曲の最後まで一度たりともトニックが出てきません。
後述する転調といい、曲全体で調性をあいまいにようという意図が感じられます。

最初の転調は27小節目で、ロ長調に転調します。
ここでも転入和音はロ長調のサブドミナントで、調を移してIV-V-VIを繰り返します。
離脱和音のBmが同主短調のトニックとみなせるので、Bm→EはI→+IV、いわゆるドリアのIVになっており、これがここの転調効果を演出しているのだと思われます。

次に出てくる転調は43小節目で、嬰ハ長調に転調します。
楽譜上では変ニ長調となっていますが、これはHdurのII調と見るべきなので、嬰ハ長調と表記したほうがいいでしょう。
ここも先ほどと同じで、離脱和音→転入和音がI→+IVになっています。
離脱和音が先行調のVIとなっているのは書き間違いですね……。正しくはIIです。
転調する際に、メロディが半音で降りてくるのがいいですね。
元の調からはみ出したことで、おっ、と一瞬耳を引きます。

もしかしたら55小節目に違和感を感じる人がいるかもしれません。
それは、ここまでずっと調性を不明瞭にしていたのに、唐突に同主短調からの借用をやっているため、いりなり強く調性を感じるためです。
理論上は問題のない進行が、耳で聞くとおかしく聞こえることもあるといういい例ではないでしょうか。
慣れたら普通に聞こえるかもしれませんが……。

最後の転調は58小節目に出てきます。
ここの転調は、ジャズやボサノバでよく見る裏コードの関係になっています。
詳しくはいずれ解説しますが、トニックの半音上のドミナントのことを代理コード(裏コード)といいます。
この転調で、また始まりのニ長調に戻ってきます。


今回は遠隔調への特殊な転調を見ていきましたが、次回はドミナントモーションを使った一般的な転調を見ていきたいと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=jIrjBfkzt_w
http://www.youtube.com/watch?v=M8ahN92nz_8&feature=related
(二つ目のリンクで、田中公平さんと神前暁さんがこの曲について簡単に解説しています)

鳥の詩
鳥の詩1
鳥の詩2
鳥の詩3
鳥の詩4
鳥の詩5
鳥の詩6
鳥の詩7
鳥の詩8


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星に願いを 減七の使い方

星に願いを
星に願いを2

一小節目から見ていきましょう。
始まりの和音はトニックの二転で、メロディのレは以前扱った転位音。次のドに解決しています。
三拍目の和音は減7と呼ばれるもので、由来は短調のドミナント9th(根音省略形)ですが(※長調ではありません。長調だと半減7になります)、今回の場合は調性を考えることにあまり意味はないと思います。
I-Idim-IIというのは定型句のようなものなので、こういう使い方があると覚えてしまいましょう。

次に三小節目の三拍目ですが、これはⅡ調のドミナント(根音省略形)です。
メロディのファは上方変位した音で、次のミに解決しています。

四小節目のCis音はこれもレの下方変位。
下でファ-ファ♯と動かすことによってドッペルドミナント化しています。

六小節目のfis音も同じ要領でソの下方変位。

その後は繰り返しなので十九小節目に飛びます。
いろんな解釈ができそうですが、私はIIの準固有和音→ドミナント(ミは転移音)として捉えました。
ソシミの和音はIIIの一転でもおかしくないですが、次でトニックに解決している感じが出ているためドミナントとしました。

二十二小節目は減7(減5?)ですが、今回はIIIのドミナント(根音省略形)とみることができます。

二十四、二十五小節目はドッペル→IVの準固有和音の進行です。
普通あまりこういうつなげ方は見ませんが、ドッペルの根音さえ省略されていれば、ドッペルをIVの半音上の減7と見ることができ、これもありふれた定型句です。

減7は使い方を覚えるととても便利なので、ぜひマスターしてください。
では皆さん、よいクリスマスを。

汐 CLANNAD 戸越まごめ

クラナドの汐という曲を分析してみました。楽譜は「ぴこのスコア」さんからお借りしました。
無題
ピアノソロのシンプルな構成。アニメのタイトルシーンで流れていた曲ですね。
調は嬰ヘ長調(F♯)。
序盤はトニック→サブドミナントの繰り返し。
その先のIII-VI-III-VIも問題ないでしょう。

11小節目から調性外の音が出てきます。
まずその11小節目ですが、採譜された方は三拍目をレのナチュラルで記されてます。しかし、ここは次のVIのドミナントなので意味合い的にはドのダブルシャープで記したほうがいいと思われます。副次調のドミナントというやつです。確か和声の三巻に出てきたと思います。
12小節二拍目のシ♯はドッペルドミナント。ここでは一拍ごとにコードを変えて盛り上げています。

そこからは特につまづきそうなところもないので、そのままざっと進んで21小節目。
一拍目がI。これは普通。
二拍目がわかりにくいかもしれませんが、cis(ド♯)を抜いて考えればただのIV。それに属音を保続しただけのことですね(ポピュラー風に書くとIVadd9)。
三拍目の和音はIで、ここもgis(G♯)が気になるかもしれませんが、これはfis(F♯)の転位音。四拍目のfisに解決します。ためしにgisをfisに置き換えて引いてみると、そっちのほうが自然に聞こえます。
四拍目はV7sus4。このfisもf音の転位です。
ありきたりにI-IV-I-Vと進んでも面白くないので、非和声音を加えたり音を転位させたりして工夫しています。
このあたりのさじ加減が作曲者の個性となって現れてきますので、参考にしたいところです。

曲のリンクです。
http://www.youtube.com/watch?v=d-IaLv_6R3c&feature=related


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Author:70449257
作曲やってます。

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