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作曲と数学 前奏曲集第一番ハ長調 ショパン

ショパンの前奏曲集第一番です。
この曲にはフィボナッチ数列が使われています。
数列といっても単純な足し算なので、恐れることはありません。
譜面を見てみましょう。右端が切れてみれない人は、画像をクリックしてください。
ショパンのプレリュード1

まず、フィボナッチ数列について解説しておきます。

0 1 1 2 3 5 8 13 21 34......

フィボナッチは花びらや黄金比など自然界に多くみられ、前二つの項の和が次の項になるという規則性があります。

0 1 1 2 3 5 8 13 21 34......
第6項の5と第7項の8を足すと第8項の13になっているのがわかると思います。
つまり、34以降は、55 89 144......と続いていくわけです。

フィボナッチ
フィボナッチ2

ちなみに漸化式で書くと上のようになります。
この数列がこの曲とどう関係しているのか見てみましょう。

曲が始まるのは当然1小節目からです。
5小節目でいったんモチーフが変化しています。
ソラ、ソラ、ソラ、シド、それまで上向きだったモチーフがミレと下がっています。
では次に曲中で最も低い音を探してみましょう。8小節目にありますね。
13小節目から調性が複雑になります。
最も高い音は21小節にあります。
最後に小節数を見てください。全部で34小節あると思います。

これらの数字は全部フィボナッチの中にあります。
ショパンはこっそりと美に潜む数列を自分の曲の中にも潜ませておいたのですね。


http://www.youtube.com/watch?v=ByY26SFmEWE
曲のリンクを貼っておきます。


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街角のメロディ すぎやまこういち

ドラゴンクエストVの「妖精の国」の音楽です。
http://www.youtube.com/watch?v=8eZav32Dwks&feature=related

街角のメロディ
街角のメロディ2

平行移動のイントロから始まります。
和声学的には禁則ですが、こういった平行の連続はジャズなどで多用されるものです。
この曲では、平行やルートの順次下降が特徴となっています。

6小節目もそのひとつで、禁則とされているII-IVという動きに疑問を持たれるかもしれませんが、偶成和音と考えていいと思います。

12小節目のマイナーコードの#7はメロディックマイナースケール由来のもので、本来ならミにも♭がつきます。

10小節目と11小節目の形が違うのは平行を避けたからだと思いますが、それならばその前のIV-Vの平行も避けるべきじゃないのかと思ってしまうのですが、どうなんでしょう。

13小節目のソ#は和声的には転位と捉えるべきものです。
ジャズやポップスでは何らかの名前がついていた気がするのですが、もしかしたら思い違いかもしれません。
もしわかる方がいればコメント欄にでも残していただけると幸いです。
次のド#も同じ理屈です。

Cパートからの連続平行移動なんて、もろジャズの香りがしますね。
すぎやまこういちさんの曲は本当にすばらしいので、できればまた違う曲も取り上げてみたいと思います。


テーマ : 作詞・作曲
ジャンル : 音楽

サガフロンティア "β" 1 浜渦正志

http://www.youtube.com/watch?v=oEiJZLKKU2w

β
β1’

サガフロンティアというゲームのサントラです。
ゲーム自体はよく知らないのですが、きれいな曲だったので分析してみました。

始まりが二転のトニックで、IVを挟んでそれに続くドミナントには導音がありません。
全体を通して調性があいまいになっています。
9小節目では、いつのまにかIIから I に移っていて、18小節目も、Vsus4からトニックへの移り変わりが絶妙で、二拍目の和音がドミナントともトニックともとれるように、その境が不明瞭です。
11小節目のVI(半減七)から12小節目のIIへのつなぎも、他ではあまり見ないものです。

鳥の詩もそうでしたが、調性の不明瞭さが美しさのポイントになっているのだと思われます。



鳥の詩 転調 折戸伸治

神曲と名高い、鳥の詩の分析です。
この曲には転調の妙技が詰まっているので、それを見ていきましょう。

始まりはニ長調です。
トニックではなく、サブドミナントから始まっていますが、これはポップスではよく目にするものです。
IV-V-VIという進行を何度も繰り返し、なんと曲の最後まで一度たりともトニックが出てきません。
後述する転調といい、曲全体で調性をあいまいにようという意図が感じられます。

最初の転調は27小節目で、ロ長調に転調します。
ここでも転入和音はロ長調のサブドミナントで、調を移してIV-V-VIを繰り返します。
離脱和音のBmが同主短調のトニックとみなせるので、Bm→EはI→+IV、いわゆるドリアのIVになっており、これがここの転調効果を演出しているのだと思われます。

次に出てくる転調は43小節目で、嬰ハ長調に転調します。
楽譜上では変ニ長調となっていますが、これはHdurのII調と見るべきなので、嬰ハ長調と表記したほうがいいでしょう。
ここも先ほどと同じで、離脱和音→転入和音がI→+IVになっています。
離脱和音が先行調のVIとなっているのは書き間違いですね……。正しくはIIです。
転調する際に、メロディが半音で降りてくるのがいいですね。
元の調からはみ出したことで、おっ、と一瞬耳を引きます。

もしかしたら55小節目に違和感を感じる人がいるかもしれません。
それは、ここまでずっと調性を不明瞭にしていたのに、唐突に同主短調からの借用をやっているため、いりなり強く調性を感じるためです。
理論上は問題のない進行が、耳で聞くとおかしく聞こえることもあるといういい例ではないでしょうか。
慣れたら普通に聞こえるかもしれませんが……。

最後の転調は58小節目に出てきます。
ここの転調は、ジャズやボサノバでよく見る裏コードの関係になっています。
詳しくはいずれ解説しますが、トニックの半音上のドミナントのことを代理コード(裏コード)といいます。
この転調で、また始まりのニ長調に戻ってきます。


今回は遠隔調への特殊な転調を見ていきましたが、次回はドミナントモーションを使った一般的な転調を見ていきたいと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=jIrjBfkzt_w
http://www.youtube.com/watch?v=M8ahN92nz_8&feature=related
(二つ目のリンクで、田中公平さんと神前暁さんがこの曲について簡単に解説しています)

鳥の詩
鳥の詩1
鳥の詩2
鳥の詩3
鳥の詩4
鳥の詩5
鳥の詩6
鳥の詩7
鳥の詩8


星に願いを 減七の使い方

星に願いを
星に願いを2

一小節目から見ていきましょう。
始まりの和音はトニックの二転で、メロディのレは以前扱った転位音。次のドに解決しています。
三拍目の和音は減7と呼ばれるもので、由来は短調のドミナント9th(根音省略形)ですが(※長調ではありません。長調だと半減7になります)、今回の場合は調性を考えることにあまり意味はないと思います。
I-Idim-IIというのは定型句のようなものなので、こういう使い方があると覚えてしまいましょう。

次に三小節目の三拍目ですが、これはⅡ調のドミナント(根音省略形)です。
メロディのファは上方変位した音で、次のミに解決しています。

四小節目のCis音はこれもレの下方変位。
下でファ-ファ♯と動かすことによってドッペルドミナント化しています。

六小節目のfis音も同じ要領でソの下方変位。

その後は繰り返しなので十九小節目に飛びます。
いろんな解釈ができそうですが、私はIIの準固有和音→ドミナント(ミは転移音)として捉えました。
ソシミの和音はIIIの一転でもおかしくないですが、次でトニックに解決している感じが出ているためドミナントとしました。

二十二小節目は減7(減5?)ですが、今回はIIIのドミナント(根音省略形)とみることができます。

二十四、二十五小節目はドッペル→IVの準固有和音の進行です。
普通あまりこういうつなげ方は見ませんが、ドッペルの根音さえ省略されていれば、ドッペルをIVの半音上の減7と見ることができ、これもありふれた定型句です。

減7は使い方を覚えるととても便利なので、ぜひマスターしてください。
では皆さん、よいクリスマスを。
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Author:70449257
作曲やってます。

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